活動を続けていると、公開した曲が少しずつ増えていきます。数曲のうちはリストを並べるだけで十分ですが、10曲、20曲と増えてくると、ただ並べるだけのページでは、どの曲から聴けばいいのかわからなくなってしまいます。この記事では、曲数が増えても機能し続けるディスコグラフィーページの作り方を考えます。

ディスコグラフィーページの役割

ディスコグラフィーページには、大きく2つの役割があります。

  • 初めて来た人に、代表的な曲から聴いてもらう入り口になる
  • 昔からのファンが、過去の曲を振り返ったり、見逃した曲を見つけたりする場所になる

この2つの役割は、時に相反します。初めての人には「まず何を聴けばいいか」を絞って見せたい一方、古くからのファンには「全部の曲が漏れなく載っている」ことが求められます。両方に応えるには、ページの構成を工夫する必要があります。

並び順の決め方

もっとも一般的なのは新しい順(リリース日の降順)ですが、それだけが正解ではありません。

並び順 向いている場面
新しい順 最新の活動を追ってほしいとき。多くのサイトで標準的に使われる
人気順・代表曲順 初めて来た人に、まず聴いてほしい曲を優先したいとき
ジャンル・シリーズ別 複数のジャンルやシリーズものを展開しているとき
アルバム・EP単位 楽曲を作品集としてまとめてリリースしているとき

新しい順を基本にしつつ、ページの一番上に「代表曲」や「おすすめ」といった枠を別に設けて固定表示する、という組み合わせ方もよく使われます。曲数がまだ少ないうちは、この使い分けを意識しなくても支障はありませんが、10曲を超えたあたりから、代表曲が新着の陰に埋もれてしまう問題が起きやすくなります。

情報量のバランス

1曲ごとにどれだけ情報を載せるかも悩みどころです。載せすぎるとページが重くなり、少なすぎると魅力が伝わりません。

最低限あるとよい情報

  • 曲名
  • ジャケット画像
  • 再生できるリンクまたは埋め込みプレーヤー
  • 公開日

あるとより親切な情報

  • 短い説明文(どんな曲か、制作の背景など)
  • クレジット(作詞・作曲・イラスト・歌唱など、共作者がいる場合)
  • 各配信サービスへのリンク

説明文は、全曲に長文を書く必要はありません。代表曲や思い入れの強い曲にだけ数行加える、という濃淡のつけ方でも十分機能します。すべての曲に同じ熱量で説明文をつけようとすると、途中で更新が止まってしまう原因にもなります。

一覧表示か、個別ページか

曲数が少ないうちは、1つのページに全曲をまとめる一覧形式で十分です。曲数が増えてきたら、曲ごとに個別のページを用意する方法も検討する価値があります。

  • 一覧形式のメリット:作るのが簡単。全体を見渡しやすい
  • 個別ページのメリット:1曲ごとに詳しい情報(歌詞、制作エピソード、クレジット)を載せられる。検索エンジンからも見つけてもらいやすくなる場合がある

どちらか一方に決める必要はなく、一覧ページから各曲の個別ページにリンクする、という組み合わせ方もよく使われる形です。初めのうちは一覧形式だけで運用し、曲数や活動の規模が大きくなってきた段階で個別ページを足していく、という順番でも問題ありません。

クレジットの表記

共作者がいる曲では、クレジットの表記も重要な要素です。イラストを描いてくれた人、ミックスをしてくれた人など、協力してくれた人の名前を明記することで、その人のファンにも曲が届くきっかけになります。

  • 誰が何を担当したのかがわかる形で書く(例:イラスト◯◯、ミックス△△)
  • 可能であれば、協力者のSNSや公式サイトへのリンクを添える
  • クレジットの表記方法は、依頼の時点で本人と取り決めておく

クレジットの取り決め方については、歌い手・MIX師・絵師・バンドメンバーの探し方でも詳しく紹介しています。

タグやフィルターで探しやすくする

曲数が多い場合、ジャンルやテーマでタグをつけ、絞り込めるようにしておくと、聴く人が自分の好みに合った曲を見つけやすくなります。

  • ジャンル(バラード、アップテンポ、ロックなど)
  • テーマ(季節もの、恋愛、日常など)
  • コラボの有無

ただし、タグの種類を増やしすぎると、逆に選択肢が多すぎて選びにくくなることもあります。まずは3〜5種類程度の大まかな分類から始めて、必要に応じて増やしていくとよいでしょう。タグは作り手にとっての整理のためだけでなく、聴く側が「今日は静かな曲を聴きたい気分」というように、自分の気分に合わせて選べる仕掛けとしても機能します。

サムネイル(ジャケット)の統一感

曲ごとにジャケット画像のテイストがバラバラだと、一覧で並んだときにまとまりのない印象になりがちです。色使いやロゴの配置など、最低限のルールを決めておくと、一覧で見たときに「この人の作品群だ」とひと目でわかるようになります。すべてを同じテンプレートにする必要はありませんが、活動名のロゴの位置や、色のトーンだけはそろえておく、といった工夫が有効です。

更新を続けやすい仕組みにする

ディスコグラフィーページは、新曲を出すたびに更新が必要になります。更新の手間が大きいと、次第に後回しにされ、気づけば数ヶ月分の新曲が反映されていない、という状態になりがちです。

  • 新曲のリリースと同時に、必ずディスコグラフィーページも更新する、というルールを自分の中に作る
  • 使っているサービスやツールに、作品を追加するだけで一覧に反映される機能があるか確認する
  • 更新作業をリリース作業のチェックリストに組み込んでおく

マイグルのようなアーティストページ作成サービスでは、作品を投稿するとそのまま作品一覧のページに反映される仕組みになっているため、一覧ページを別途手作業で更新する手間を減らせます。曲数が増えてきた活動者ほど、更新のしやすさを基準にツールを選ぶ価値があります。